研修会で講師を務める経験は、個人の成長にとどまらず、訪問看護ステーション全体にさまざまな影響をもたらします。
まず一つは、「自分たちの実践を客観的に見直す力」が養われることです。
研修で伝える内容は、日々の現場で積み重ねてきた経験そのものです。その経験が、他者に伝えられる形になっているか、再現性のある実践になっているかを問い直すことで、看護の質や判断の根拠がより明確になります。
また、研修会を通じて生まれる人とのつながりは、事業所にとって大きな財産です。
地域や職種を越えたネットワークは、日常の相談や連携だけでなく、新たな取り組みや学びの機会につながることも少なくありません。こうした関係性があることで、訪問看護はより“ひらかれたもの”になっていくと感じています。

さらに、講師としての経験は、人材育成の視点からも重要だと考えています。
自分の看護を言葉にし、他者に伝える経験は、臨床だけでは得にくい学びをもたらします。今後は、希望するスタッフにも、研修会や発信の場に関わる機会をつくり、それぞれの強みや関心を生かした成長を後押ししていきたいと思っています。
訪問看護は、現場だけで完結する仕事ではありません。
地域とつながり、学びを循環させることで、事業所としての看護の幅や深さは確実に広がります。
これからも、現場での実践を大切にしながら、外に向けた発信と、内へのフィードバックを丁寧に重ねていきたいと考えています。



